太陽は、地平線に近づくにつれて、どんどん大きくなり、
空全体が、まっ赤に染まっていきます。
でも、しずむ太陽の反対側に夜はやってきていて、
あかね空と星空がとけあったような色。
私は白いゾウさんに、
「こんな空、見たことないよ」と話しかけました。
すると、ゾウさんが「これからだよ。太陽を見て」そう言った気がしたの。
太陽は、いよいよ地平線にさしかかろうとしています。
とーっても大きくて、とーっても濃いオレンジ色の夕日。
ゆらゆら光る夕日に見とれていたら、
みるみる大地の果てに飲み込まれていきました。
「僕のふるさとってすごいだろ?」とゾウさん。
「太陽って、こんなに大きかったんだ」と私。
「日本じゃわからなかっただろ」とまたゾウさん。
空には、星がだんだん光りはじめています。
ふとゾウさんを見たら、
ゾウさんの目にも星空がありました。
ゾウさんが「じまんなんだ」そう言った気がしました。 |
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