サバンナの貴族に会いました。
2007.08.18[Sat]18:48
サバンナを眺めていると、人が歩いているのが見えました。
え?
危なくないの?
そこには、目のさめるようなまっ赤な衣装(いしょう)に
短いこん棒を持った少年が立っていました。
しなやかな枝のような長い手足。
水色の空にはえる、かっ色の肌。
目鼻立ちのくっきりした顔は、まるでブロンズの彫刻のようです。
その人の射抜くような目が、とてもきれいで、
私は一瞬、まばたきができませんでした。
ガイドさんが「彼はモラン(マサイの戦士)だろう」と言うのが聞こえました。
すると、少年は、まっ赤な衣装をひるがえし、
牛といっしょにサバンナの向こうへ歩いていってしまいます。
ずっとサバンナに住み続けているマサイ族。
彼には、サバンナが、どう見えるんだろう?
私は、彼の後ろ姿から、目をそらすことができませんでした。
〈マサイ族って、どんな人たち?〉
ケニア南部からタンザニア北部で
牛やヤギといっしょに季節ごとに移動をしながら、暮らしている人たち。
マサイの戦士がまいている赤い布をシュカ、
こん棒のことをルングというそうよ。
彼らにとって、赤い色は特別で、勇気や力をあらわすんだって。
女の人が身につけているビーズのネックレスも使う色で意味があって、
好きな人にプレゼントしたりもするそうよ!(ラブレターがわり!?)
マサイはライオンもおそれない勇敢(ゆうかん)な民族で、
ライオンもシュカを見ただけでも逃げてしまうとか・・・・・・。
本当かな?
ケニアとタンザニアにひろがる
マサイの住んでいる一帯を「マサイランド」っていうんだけど、
マサイは、自由に国境を越えられるんだって。