はじめての料亭(りょうてい)へ。
今日は祇園(ぎおん)の「鳥居本(とりいもと)」に行ってきました。
表の格子戸(こうしど)から奥へとつづく石だたみ。
「おいでやす(いらっしゃいませ)」と、
和服の似合う美人のおかみさんに出むかえられ、
「香山リカです。よろしくお願いします」と、ごあいさつしました。
通されたお座敷(ざしき)からは、手入れの行き届いた日本庭園が望めます。
ドキドキしながら待っていたら、
いよいよ、最初のお料理が運ばれてきました。
きれいな器に盛られた美しいお料理と、そこから立ちのぼる上品な香り。
おかみさんのお料理の説明をよく聞いて、
ひとつひとつの素材をたしかめるように口にはこぶと、
上品な秋が口いっぱいにひろがりました。
懐石料理(かいせきりょうり)には、心づくしのお料理と、
季節感を大事にした盛りつけや器えらび、
それを運ぶタイミングなど、とてもこまやかな心配りがされています。
懐石料理って、とっても深いものなんですね!
目でも舌でも秋を楽しみながらのお食事は、とても豊かな時間が流れました。
〈私が今日いただいたお料理〉
1.(手前)香り高いまつたけとほうれん草のおひたし。
(右)とろりとした舌ざわりのパプリカどうふのウニのせ。
(左)食感がおもしろい、えびと魚そうめんの入った冷やし茶わんむし。
2.くりの甘煮、ぎんなんと川えびのからあげ、松葉そば、まつたけ、
はもの昆布じめと、旬がいっぱい。かごは、なんと昆布じめでできています。
食べられるんですよ。
3.これぞ秋の味覚。まつたけとよく合うはもを使った、
京都ならではのぜいたくな土瓶むし。
4.カマスとまつたけをささの葉でむし焼きにしたもの。
5.千枚漬け(せんまいづけ)のおすしは、鯛(たい)を巻いています。
鯛は身が引きしまって、ぷりぷりの食感。
6.すっきりした味わいの冬瓜(とうがん)よせ。
しいたけ、えび、こいも、ゆりね、枝豆が入っています。