玄関のドアを開けると、大きな声が聞こえてきました。
ホストマザー 「ジェシカ、あなたもわかっているんでしょう?
パパとママは、日本から来た大切なおじょう様を
おあずかりしているのよ。
なのに、あなたはリカにバンドなんてやらせて!
勉強もしないで、毎日遅くまでバンドの練習ばかりして・・・・・・」
ホストファザー「リカはずっとバイオリンを勉強してきたそうだ。
おまえも知っていると思うが、
リカのパパは世界的に有名な指揮者(しきしゃ)なんだぞ!
マリアちゃんだって、パリのおじょう様だっていうじゃないか!
クラシックならともかく、パンクロックバンドだなんて!
どういうつもりだ!?」
ホストマザー 「パパもママも、あなたたちのことを心配しているの。
明日からバンドの練習は禁止よ!わかったわね?」
ジェシカちゃん「なんで?なんでパパとママはわかってくれないの!
好きな音楽をやって、何がいけないの?
クラシックをやればいい子で、パンクをやるのは悪い子なの?
そんなの決めつけだよ!」
ホストマザー 「ジェシカ!ちょっと、待ちなさい!」
なんで!?
ジェシカちゃんのせいじゃないよ!
私もマリアちゃんも、好きな音楽をやっているだけだよ!
ギターやベースやドラムだって、バイオリンに負けないくらい
とってもすてきな楽器なのに!
クラシックだってパンクだって、どっちも大好きな音楽なのに!