気は強いけれど、とっても友達思いのジェシカちゃん。
ひっこみじあんだけど、しんが強いマリアちゃん。
私が旅に出たから会えた、大切な大切なお友達です。
最後、ほっぺたがくっつくくらい、だきしめあうと、
ジェシカちゃんが小さな声で「きっとまたバンド組もうね」と言いました。
それを聞いたマリアちゃんが、
「また、おじょう様なのに!ってしかられないかな?」と答えると、
みんなで顔を見合わせて、ふふふと笑いました。
「さびしくなったら、空を見るね」と私。
「sola(そら)だね」と、ジェシカちゃんとマリアちゃん。
涙は、ぬぐってもぬぐっても出てきて、それでも笑おうとすると
ジェシカちゃんが「リカ、ひどい顔!」とプッと笑います。
「ふたりとも、泣きすぎだよ」とマリアちゃん。
でも、マリアちゃんだって泣いています。
「バイバイ、ジェシカちゃん」、「バイバイ、リカ」。
「バイバイ、マリアちゃん」、「バイバイ、リカちゃん」。
ロンドン・ヒースロー空港、午後4時すぎ。
飛行機は、ヘルシンキに向けて、飛びたちます。
小さくなっていくロンドンの街。
私はこの町で生まれた大切な時間に向けて“sola(そら)”を歌いました。